家出というのは目的があって家を出るということになりますので、家出を繰り返すというのは、「家にいるのが窮屈だ」「どこか違う場所に行きたい」と常に考えている人の場合はあり得るケースとなりますが、家出を繰り返す癖を持っているのは、財力のある大人に多く見られる状況となっています。
2015年現在の医学では、「家出を繰り返す癖」という症状に対しての病名は存在していませんが、精神病の一種に「失踪癖」というものがあります。
これは常に「ここではないどこか違う場所に行きたい」という願望からある日突然、何の計画もなしに失踪するという症状になっていて、本人にも家出をしているという自覚がないのが特徴となっています。
そのため、本人が自覚した上で家出を繰り返すというのは、病気でもなんでもありません。
未成年が家出を繰り返すという状況は家庭環境や学校環境に問題があることが多くなっていて、「家にいるぐらいなら外にいる方が良い」という気持ちから家出を繰り返すというのは、よくある話になっています。
大人が家出を繰り返すというのは、会社や家庭環境に問題があるということも多くなっていますが、大人の場合は家出を「繰り返す」というケースは少なくなっていますので、何らかの精神的なトラブルを抱え込んでいる可能性が高いということになります。
1. 家出癖があるのは病気なのか
家出癖(失踪癖)は、病気の場合もありますが、大半は病気ではないということが特徴的です。
一時的に家出をしても、会社の仕事や家に帰るという帰巣本能から家に戻ってくるということになりますので、病気として認められていませんが、精神的な疾患を抱え込んでいる可能性は十分に高いということになります。
ここで重要なのは、本人家出をしているという「自覚」があるのかということが大切になります。家出をしているという自覚があるのなら病気ではありませんが、家出をしている自覚もないのに、家出を繰り返しているという状況になると、精神病の可能性が高くなります。
2. うつ病の人が家出をしたときの対処方法
うつ病の人が家出をするというケースは非常に起こりやすいのが特徴的です。
そもそも、うつ病というのは「精神的に抑圧されている」ということが特徴になっていますので、ストレスを抱え込みやすく、精神的に追い込まれやすくなっている状況ということになります。
これは、家出をする際の心理に非常に似ているということになりますので、うつ病の症状がある場合は、いつ家出をしてもおかしくない状態ということになります。
うつ病の人が家出をした場合は、健常者が家出をした場合と比べても非常に危険ということになります。
他害の危険があるというよりも、自傷や自殺といった状況になってしまう危険性が高く、家出人を見つけた時には家出人が他界していたという可能性も高くなってしまうために、うつ病の人が家出をした場合には、すぐに対処をしなければならないということになります。
うつ病の人が家出をした場合の対処法としては、まずは警察に捜索願を提出するということになりますが、うつ病だからといって、家出人の捜索に警察が動いてくれるのは事件性がある場合に限られているために、基本的に警察は動いてくれないということになります。
それでは、どこに頼れば良いのかというと、探偵や興信所といった人探しのプロを頼るのが正解です。特にうつ病の場合は、上記でも紹介したように1分1秒を争う状況になっていますので、複数の探偵や興信所を頼るというのも良いかもしれません。
ただし、早急に捜索をしてもらうということになると、料金が割増になってしまうということも十分に考えられますので、費用が高騰する可能性もあるということを知っておいて下さい。
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