テレビや雑誌の相談コーナーなどでよく見かける恋愛相談。
その中で、浮気や不倫を相手にされて傷ついた女性・男性が相談をし、アドバイスをするといった内容。
そうした枠組みの中で時に、結婚している人の場合、被害者が浮気相手に慰謝料を請求したりすることがあります。
最終的には裁判までいってしまったりしてより、複雑化することもあるが、裁判の前に「どこの誰に、どのような目的で、事実関係や原因理由、請求内容などの内容、またいつなのか」などの手紙を送ることがあります。
所謂、内容証明郵便というものです。
内容証明とは、名前の響きだけを聞くと、どうも難しいような印象を受けるのですが、郵便局の特殊なサービスでのお手紙です。
ただ、普通郵便と違うのは、その場合は、書式に細かな制限があるという部分です。
その制限がある事で郵便局が、いつ誰に誰がどのような内容の手紙を送ったのかという事実を証明してくれるものです。
その証拠があることで、俗に言う「言った」「言わない」のトラブルを避けることができます。
今まで実際に内容証明を相手に送ったという人は、今のような情報社会の中では結構いるらしく、意味や書き方までは知らなくとも単語は知っているという方は多いのではないでしょうか。
1.内容証明の書き方は?
基本的に内容証明用の紙があるということはなく、どんな紙にでも書いていいことになっています。
縦書きの場合、1行20文字、1枚26行以内となっており、縦でも横書きでもどちらでもOKです。
その際、句読点や記号も1文字としてカウントされるので気をつけましょう。
手紙の最後には、受取人や差出人(自分)の住所と氏名を記入するようにしましょう。
枚数は自由ですが、複数枚になる場合はホッチキスでとめ、つなぎ目に印鑑を押します。
内容として注意するべきことは、自分が不利になるような弱みは記載しないようにすることです。
書き間違えはしないに越したことはないのですが、もしも書き間違えをしてしまった場合は、誤った部分に日本線を引っ張り、欄外に「何字削除、何字加入」と記載して印鑑を押します。
最後に同じ内容のものを3部作ります。
これは、1枚は相手へ送る為のもの、そして残り2枚は郵便局と差し出す自分のそれぞれの保管用です。
2.浮気の場合の内容証明の文例
例えば、婚姻関係にある夫婦の男性が他の女性と浮気してしまった場合、大きく分けて2通りでの内容証明で期待する相手への目的がございます。
それによって、書き方や相手への伝え方が変わってきますので目的をしっかり決めてから書きましょう。
浮気により、既に妻は離婚することを決めているとした場合、ポイントとしては、これから浮気相手と旦那さんの関係が戻ったとしても、うまくいく可能性はないですね。
その為、「不倫により夫婦関係が破綻したので、慰謝料を請求します」という目的を記載します。
一方で浮気により、一回は夫婦関係が冷え切ったのが、やはり家族で再構築する予定だとします。
その時の目的としては、慰謝料より何よりも、「旦那と今後、きっぱり別れてもらい、連絡をとらないで欲しい」という目的を記入します。
大事なのは、相手にしっかり伝わる内容の目的を記入することです。
さらに、相手からその内容証明に対する回答をいただけるとより、効果的です。
3.内容証明は浮気の証拠になるのか?
内容証明は、「言った」「言わない」に対する証拠となると、先ほど申し上げましたが、もし内容証明を本人が受け取っていないということになると、その部分では、郵便局で証拠として取り扱ってもらえない形となります。
どういうことかと言うと、内容証明で郵便局が証明してくれるのは、いつ?誰が?誰に対して、どういった内容の手紙を出したという部分のみになります。
つまり、先方が「受け取っていない」と言えば、その部分は証明できないことになります。
そうならない為にも、内容証明を出す際は、「配達証明書」も一緒に郵便局に依頼しましょう。
この配達証明書は、いつ配達し先方が受け取ったという部分の控えを残し、証明してくれる証拠になります。
ただ一方的に送れば、浮気の証拠になるというものではありません。
浮気の証拠はラブホテルに入る時と出てくる時の写真など、決定的なものがあるのが理想です。
決定的な証拠があれば、どんな相手も浮気を認めざるを得ません。
自分で決定的な証拠を掴むのは、難しいので探偵に依頼をして証拠を掴むというのが現実的な手段となっています。
4.内容証明を書くのに弁護士に依頼する?
前出の通り、内容証明というのは手紙の一種です。
内容証明での規則を守っていれば、自分で制作して出すことは十分に可能です。
ただ、問題はその内容証明での文面です。
最終的に伝えたい目的ごとによって、言い回しというのは変わってきます。
また、場合によっては名誉棄損になってしまう文面になってしまう場合もあります。
その為、完璧な物、尚且つ最終段階として相手とうまくやりとりがいかなかった場合に裁判などを考えている方は、やはり弁護士に依頼しておいた方が優位に立てると思って間違えないでしょう。
彼らは、法の達人なのでいろんなリスクも考慮した上で相手にプレッシャーを与えられる文章を考えてくれると言えます。
内容証明は、出すという部分より、実はもっと文章が大事な部分となります。
その文章により、受け取った側へより多くのプレッシャーを与え、蔑ろにせず真摯に対応していただける方面へ誘導することができます。
今後の流れが、1文で分かれるという可能性も十分にありますので、非常に重要な役割を担います。
特に浮気の問題などは、少なくとも3名(夫婦、浮気相手)がそれぞれの意見でぶつかり合うことになりますので、こじらせやすい部分になると思います。
私個人の意見としては、近道より確実な道を通る大切さを、毎年感じています。
もし、自分で内容証明を出す場合、かなり念入りに勉強をし見直しの必要も出てくると思います。
最終的に、自分が幸せになるために内容証明が活躍してくれる正義の味方になってくれるものであることを願います。
[rikon]